FACTOR/AIM 生産物流シミュレーター
FAQ
期間実行、事象ビューア
質問
モデル作成中に、ある特定のタイミングでエラーが起きています。モデルの作り方に何か不備があったと思うのですが、 エラーメッセージを読んだだけでは判りませんでした。このようなとき、デバッグをするためのよい方法はありませんか?
答え
FACTOR/AIMのモデルでは、様々な"事象"(イベント)が起こることによって、次に起こる事象が決まります。
例えば、mach1, mach2と順に加工するようなモデルの中で、現在mach1上で加工中のロードがいるとします。
この後、このロードはmach1での加工終了後にmach2での加工を開始しますが、モデル中では、
"mach1での加工が終了した"という事象が起こることによって、次の"mach2での加工を開始する"という事象が発生することになります。
これらの"事象"を、順々に追っていくことの出来る"事象ビューア"という機能がFACTOR/AIMには用意されていますので、これをご紹介します。
具体例として、以下のように問題を設定します。
<資源>
mach1, mach2
<プロセスプラン>
pplan1
js1 オペレーションジョブステップ mach1Allocate オペレーション時間10/60時間
js2 オペレーションジョブステップ mach2Allocate/Free mach1Free/After オペレーション時間10/60時間
mach1で10分加工すると、その後、mach2で10分加工して終了。
<デマンド>
dord1 シミュレーション開始と同時に1ロード(1パーツ)発生。
<パーツ>
part1 1品種のみ
<シミュレーション期間>
2000年1月1日0:00から10:00まで
1.シミュレーションを0:05で止める。
メニューの「シミュレート」から「期間実行」を選択します。
→「期間実行」ダイアログが現れます(図1参照)。
「期間実行」ダイアログで、時間を0:05まで先に進めて、「実行」をクリックします。
→シミュレーションが5分進み停止します。
図1 期間実行 ダイアログ
2.事象ビューアでの確認。
メニューの「ユーティリティ」から「事象」を選択します。
→「事象ビューア」ダイアログが現れます(図2参照)。
このとき、予約されている事象は、「時刻0:10」の「ロード1」の「js1での処理時間終了」であることを確認します。
(事象を選択して「編集」をクリックすると、情報が見れます)。
図2 事象ビューア ダイアログ その1
3.事象ビューアによって、「ロード1がjs1の処理を終了する」という事象の直前まで
シミュレーションを進めます。
この事象を選択し、「事象の直前へ」をクリックします。
→「時刻0:10」の「ロード1」の「js1での処理時間終了」が起こる直前まで
シミュレーションが進みます(時刻0:10)。
4.事象ビューアによって、「ロード1がjs1の処理を終了する」直後まで事象を進めます。
この事象を選択し、「事象の直後へ」をクリックします。
→ロード1がjs1での処理が終了します。
→処理時間「10分間」が終了したため、mach1のステータスは黄緑の稼動中(busy)からピンクのブロック(block)に変化します。
→このロードの、「次のジョブステップjs2への到着」が事象ビューアに予約されます(図3参照)。
図3 事象ビューア ダイアログ その2
5.事象ビューアによって、「ロード1がjs2へ到着する」直後まで事象を進めます
(現在ロードはjs2の到着直前の状態です)。
この事象を選択し、「事象の直後へ」をクリックします。
→ロード1はjs2へ到着します。
→mach2のステータスは水色の遊休(idle)から稼動中に変化します。
→mach1のステータスはブロックから遊休に変化します。
→事象ビューアには、mach1の次の事象を決めるための「資源のチェック」の事象と、
ロード1のjs2の終わりが予約されています(図4参照)。
図4 事象ビューア ダイアログ その3
FAQ一覧
■よくある質問
購入前
- ライセンスはどのように管理されていますか?
- プログラミングのスキルは必要ですか?
- 講習会はありますか?
- 購入前に使ってみることはできますか?
- シミュレーション結果はどのような形式で見られますか?
- 保守対象を教えてください
- Microsoft Access形式とありますが、Accessは必要ですか?
- 関連する書籍は販売されていますか?
- どのような業界で適用事例がありますか?
- モデルはどのように作るのですか?
- アメリカで開発されたと紹介されていますが、 ソフトやマニュアルは英語なのでしょうか?
購入後
- 使い方などの問合せ窓口はありますか?
- 作成したモデルのバックアップはどのようにすればよいですか?
- モデルのバックアップをしておこおうと思うのですが、 ファイルサイズが数十MBと大きくて困っています。
- 報告会等のプレゼンテーションの時に アニメーションの動画だけを見せたいのですが、アニメーションの動画ファイルを作成する仕組みはありますか?
- 作ったモデル使ったシステムを、色々な部署で使わせたいと思っています。 ライセンスを追加しなければならないのでしょうか?
- 他社での活用事例を見てみたいのですが、紹介してもらえますか?
- センチネルキーを紛失してしまいました。再発行は可能でしょうか?
- 「」というメッセージが出て、AIMが起動しません
■専門的な質問
基本機能解説補足
- シーケンスルールと選択ルール
- デマンドオーダの納期設定
- ユーザ定義の離散、連続分布の定義
- 高等搬送JS
- コンベア搬送について
- 検査JS
- 統合/分割JS
- バッチ定義、バッチJS
- 仕掛りロード
- シフト残業設定
- 手持ちの図面を利用したアニメーション
- モデルデータの保存と読込み
こんなときどうする? -モデル化手法
- 資源グループメンバ選択ルール[インデックス]
- 資源グループメンバによる加工時間の違い
- プロセスプランの同期(1)
- プロセスプランの同期(2)
- プロセスプランの同期(3)
- プロセスプランの同期(4)
- 生成JSの利用例
- 選択JSの利用例
- 後段取りのモデル化方法
- 自動倉庫(ASRS)のモデル化方法 4例
- 冶具資源を用いたアニメーションテクニック
- 工場内の特定の中間倉庫の在庫量を知る方法
- 搬送車やAGVの積載時に複数の資源を解放する方法
- 空車両の制御
- コントロールポイントグループの利用例
- パーツ毎の完成数を表示する方法
- 一般プールの利用テクニック
- バッチJS利用例-高等搬送JS,一般プール
- パーツによる処理順の制御テクニック
- 納入、出荷スケジュールの利用例
ユーザコードを使用したモデル化
- ucrstra-資源ステータスの変化イベント
- リリース先ロードへの属性の引渡し方法
- 選択JS選択ルール
- 故障復旧にオペレータを使用する
- JSの続きエディタのジョブステップ選択ルール
- ユーザコードからダイアログを表示する方法
- AIM内エディタの「式」フィールドに任意の値を設定する方法
- Windowsの環境設定