FACTOR/AIM 生産物流シミュレーター
FAQ
バッチJS利用例-高等搬送JS、一般プール-
質問
現在モデル化しているラインで流れている製品は、1個ずつ加工しますが、 フォークリフトで搬送する際には10個まとめて搬送することになっています。 AIMの構成要素の“バッチ"を用いて、まとめて搬送するところのモデル化は出来たのですが、 バッチを崩すときに資源のFreeがうまく実現できません。バッチを使うときのコツが知りたいのですが。
答え
AIMの構成要素である“バッチ"を利用するにあたっては、以下の点に注意が必要です。
・AIMのバッチはその“バッチ"自体が“バッチロード"という種類のロードである。
そのため、バッチがAllocateした資源やwipはそのバッチがFreeする必要がある。
・アンバッチジョブステップに指定したジョブステップでは、AllocateやFreeなどの
資源アクションの完了した後(そのジョブステップの最後)でアンバッチ(バッチを解体すること)が
行われる。
これらの点に注意した上で、以下のような条件のモデリングを例に挙げましょう。
前提:“mach1"で10分加工後のロードは、10個まとめてフォークリフトで
“tcp1"から“tcp2"搬送される。
・搬送先では、その10個をまとめて“mach2"で10分加工される。
・その後“wip1"にロットが1つずつ分割され、“mach3"では1つ5分ずつ加工される。
・以降は、1個流しで加工は行なわれていく。(図1参照)
このとき、あらかじめ、プロセスプランやデマンド、パーツのほかに以下の構成要素を準備します。
このときのプロセスプランは図2のようになります。
★js30,js30-2で高等搬送ジョブステップを連続で利用している理由
ロードは搬送車に載る瞬間までは、“pool1"にいることになります。このような状態をモデル化するため
には、本来、高等搬送ジョブステップの“積載時-解放"の欄で指定します。ところが“積載時-解放"の欄は
ユニットの指定は不可能で、常に1つしか指定できないという制限があり、今回のように、Freeしたい
“pool1"の個数が10個の場合には指定できません。
そこで、高等搬送ジョブステップの、@車両を“出発点"まで呼ぶと、A“出発点"から“目的地"までロードを載
せて車両が移動するの二つの機能を意識的に分割して、@をjs30で、Aをjs30-2で行ないます
(このとき、js30でロードが獲得した搬送資源をjs30-2の最後まで解放しないという設定にする
ために、js30の“詳細"ボタンをクリックすると現れる“高等搬送ジョブステップ詳細エディタ"の“マテハ
ン機器の解放"チェックボックスのフラグをはずす必要があります)。
こうすれば、“積載時-解放"の指定と同じ機能を、js30の資源アクションのFreeEndで記述するこ
とが出来ます。
★“pool2"をjs50でAllocateして、js70でFreeしている理由
AIMで用意されているプールには“一般プール"と“WIPプール"の2種類があります。この違いは、
“一般プール"は、プールがどのロードにAllocateされているかを認識せずに、現在の数(レベル)
しか認識していないのに対し、“WIPプール"はプールがどのロードにAllocateされているかを
認識しているという点です。ですから、“WIPプール"はロードがAllocateしたらそのロードが
Freeする必要がありますが、“一般プール"はロードがAllocateだけしてFreeしないで
プロセスプランを終了することも可能です。
このモデルにおいては、バッチロードでの処理が終わってから、各ロットに再び分解されますが、分解後は
ロード各々がラインを流れますから、“WIPプール"に分解されます。しかし、その“WIPプール"でバッチ
が分解されるのは、アンバッチが行われた瞬間ですから、バッチの状態のときに、アンバッチが可能か
どうか、すなわち、“WIP"に入れるかどうかの判定が必要になります。そこで、“WIP1"の解放と同時に
解放する“pool2"をあらかじめ定義しておき、“pool2"がAllocateできてから、
“WIP1"をAllocateする、つまり、必ず、“pool2"に入れるならば“WIP1"に入れるという
判断をさせることにします。このようにすれば、バッチの状態でpool2をAllocateしておいて、アンバッチの状態で
pool2のFreeをすればよいので、判断をしながら、タイミングを合わせることが可能になります。
FAQ一覧
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- 工場内の特定の中間倉庫の在庫量を知る方法
- 搬送車やAGVの積載時に複数の資源を解放する方法
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ユーザコードを使用したモデル化
- ucrstra-資源ステータスの変化イベント
- リリース先ロードへの属性の引渡し方法
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