FACTOR/AIM 生産物流シミュレーター
FAQ
残業を設定していないのに、残業の実績がある現象について
質問
AGV での搬送後に機械で加工するラインをモデル化しています。搬送後に処理する機械にはシフトを割り付けているのですが、 残業を起こしたくないのでシフトに残業の指定はしていません。しかし、シミュレーション実行後にレポートを見ると、その機械に残業の実績があり、 残業して処理していることがわかります。どうしてこのようなことがおこるのでしょうか。
答え
このように、残業指定をしていないのに残業が発生する原因は、高等搬送ジョブステップを利用している点にあります。
高等搬送ジョブステップは、使用している資源(マテハン機器でなくても)がジョブステップ実行中に勤務時間外になっても
作業を中断しないという、特有の特性があります。
例:機械1での加工終了後、搬送車で機械2(残業のおこらないシフトが設定されています)のところまで搬送し、機械2で加工する。
残業がおこる例
js1:オペレーションジョブステップ
機械 1 : Allocate
作業時間 : 機械 1 での加工時間
js2:高等搬送ジョブステップ
機械 2 : Allocate
積載時 : 機械 1 解放
js3:オペレーションジョブステップ
機械 2 : FreeEnd
作業時間 : 機械 2 での加工時間
このようにすると、js2 でロードが搬送されている間に終業時刻になった場合に、ロードが js3 で Free されるまでは機械2は勤務を続けることになります。
よって、終業時刻以降に及ぶ機械の使用が残業として認識されてしまうのです。
残業がおこらないようにするには...
機械2をAllocateする代わりに、ダミーの資源"ダミー 1"を設定してAllocateすることで、
搬送の手前で"機械 2"のAllocateが可能になってから搬送するための判断をさせながら、かつ、残業がおこらないように機械2での作業開始可能性の判断も
行わせるようにさせれば、解決できます。
js1:オペレーションジョブステップ
機械 1 : Allocate
作業時間 : 機械 1 での加工時間
js2:高等搬送ジョブステップ
ダミー 1 : Allocate
積載時 : 機械 1 解放
js3:オペレーションジョブステップ
ダミー 1 : FreeEnd
機械 2 : Allocate/Free
作業時間 : 機械 2 での加工時間
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