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RESP&Bird-21 ニュース Vol.51

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構造計画研究所 RESP&Bird-21 ニュース Vol.51 2007/3/12
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本メールは、構造計画研究所RESP&Bird?21の最新情報をお伝え
するメールニュースです。RESP&Bird?21を御導入していただい
ている企業の担当者様、技術的問い合わせ・各種アンケート・意見交換・技
術指導をしていただいた方を対象に、月2回程度の予定で発信しております。
配信変更・追加・停止等につきましては、本メールの末尾をご覧下さい。

[ 目次 ]??????????????????????????????
 1.免震告示構造設計システム(東洋ゴム工業)に限界変形図化機能追加
 2.免震構造の上部建物への高次モード減衰調整ツールの提供について
 3.構造計算関連のパブリックコメントについて
 4.RESP-F3/F3D/QDM Windows 新セキュリティーと Vista 対応完了
 5.あとがき(RESP&Bird-21担当者近況)


[ 1 ]???????????????????????????????
免震告示構造設計システム(東洋ゴム工業)に限界変形図化機能追加

告示に準拠した免震構造の設計が、インターネットを介して、手軽に無料で
利用できる「免震告示構造設計システム」に関して、限界変形時の応答交点
を図化する機能を追加いたしましたのでご紹介いたします。

耐力スペクトル法により地震応答の推定を行う場合には、耐力スペクトル
(本システムの場合には免震構造の等価剛性)と地震動による要求スペクト
ルとの交点が推定応答値となりますが、本システムには、この状況をグラフ
上で確認する手段がありませんでした。

今回の機能追加では、Sa?Sd 関係図上に地震動による要求スペクトル曲線
と免震構造の等価剛性の交点を図化し、計算書として出力する機能を追加い
たしました。計算終了後に「計算書表示」をクリックして表示される「免震
告示計算結果書」→「各種グラフ」にて出力指定することができます。
本機能は、下記のURLから利用可能となっています。

 □東洋ゴム工業株式会社 ( http://www.toyo-rubber.co.jp/ )
  http://www.toyo-rubber.co.jp/cp/mensin/mensin.html

どなたでも無料でご利用頂ける本設計システムは、確認申請提出実績が多数
あり、ユーザ・サポート体制も整った実用的なプログラムから構成されてい
ます。免震構造をご検討される際には、ぜひお試しください。


[ 2 ]???????????????????????????????
免震構造の上部建物への高次モード減衰調整ツールの提供について

免震構造では、上部構造の剛体的挙動が期待されており、設計解析の場面で
も、上部構造の応答には耐震ほど注意が払われていないと思われます。
しかし、実際には上部構造には層間変位は生じており、確実に内部粘性減衰
によるエネルギー吸収が行われています。

免震性能評価の審査会では、上部構造による過大な粘性減衰を問題視して、
剛性比例型減衰よりも、高次モード減衰を低減する比較検討が指示されるこ
とがあります。具体的には、剛性比例型減衰をやめて、全ての固有モードに
対して減衰定数を一定(口頭では歪エネルギー比例型減衰と表現される)と
して応答を比較する検討方法が勧められます。

しかし実際に RESP-M/II にて、単純に歪エネルギー比例型減衰を与えてみ
ると、免震層にもダンパー以外の意図しない減衰項が入ってしまうことにな
ります。この結果、免震層のエネルギー吸収能力が向上し、免震層の応答が
小さくなって、何のための検討だか分からなくなってしまうことがります。

RESP-M/II では、免震層を通常階としてモデル化することが一般的で、この
ような方法では固有値解析時に簡単に切り離すことができません。免震層の
変形を含んだモード形を採用した歪エネルギー比例減衰では、前述のような
状況になります。一方 RESP-M3 では、基礎免震をスウェイとして固有値解
析時に切り離すことができますので、簡単に期待通りの解析が可能です。

ただ、このような追加検討のために RESP-M3 用のデータを作成するのは負
担が大きいため、M/II の作業を補助するツールを試作しました。

 ・RESP-M/IIの最下階を免震とする解析モデルを前提としています。
 ・免震層を撤去した基礎固定モデルにて、減衰マトリクスを作成します。
 ・上の減衰マトリクスに対し、免震層(減衰ゼロ)の拡張を行います。
  (今回の提供ツールの機能で作業を補助)
 ・階の拡張を行った減衰マトリクスを、免震モデルから読み込みます。

上記の補助するツールを試作して、希望される保守契約ユーザ様には提供を
始めております。ご利用を希望される方は、ご連絡ください。


[ 3 ]???????????????????????????????
構造計算関連のパブリックコメントについて

2月24日に、国土交通省から「建築物の安全性の確保を図るための建築基
準法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係告示の制定・改正に関する意
見の募集について」と題して、構造計算関連のパブリックコメントを開始し
たことが公表されました(下記URL参照)。

  http://www.mlit.go.jp/pubcom/07/pubcomt37_.html

改正の内容(案)の構造計算・構造解析に関連する部分に関して、いままで
設計者の判断にゆだねられていた点をより明確にする方針が感じられます。

 ・許容応力度等計算方法の厳密化
   - 層間変位の計算方法を厳密化し、計算位置は剛心を採用する
   - 主要な部材が弾性状態にあるものとして計算すること
 ・保有水平耐力の計算方法を明確化
   - 荷重増分を採用する場合の解析条件の明確化(外力分布形はAi等)
   - 崩壊形の厳密な定義(解析結果のヒンジの状態に基づく定義)
   - Dsの算出は架構が崩壊形を形成する状態に基づくこと
   - 幅厚比の制限等の見直し
 ・限界耐力計算法の厳密化
   - 耐力スペクトル曲線は、荷重増分解析に基づく必要がある
   - 安全限界変位の規定(層間変形角:1/75)
   - せん断破壊など脆性破壊が生じないことの確認
   - 減衰の明確化(エネルギー一定則を用いた仮想塑性率基点を採用)
 ・せん断耐力式の明確化
   - 荒川式を採用し、そのときの係数は 0.068 とする
   - 壁開口による耐力低減には、開口高さによる低減を考慮する
 ・地盤の影響の考慮
   - 地盤・杭の変形を考慮して設計用せん断力を低減する方法の禁止
   - 限耐法における地盤条件の厳密化

提案では厳密化ばかりでなく、より現状に合わせた改変や、限耐法の減衰に
よる低減については、簡易式だけではなく履歴ダンパー等の効果を考慮でき
る可能性があるなど、設計者の自由度を奪うだけでない意図も汲み取れます。
また全体を通じては、コンピュータプログラムの使用を前提とした手法であ
るといえます。今後の展開に注目したいと思います。


[ 4 ]??\????????????????????????????
RESP-F3/F3D/QDM Windows 新セキュリティーとVista対応完了

Microsoft Windows-XP(SP2) 以降では、Windows自身が下記のセキュリティー
機能を持ちますが、RESP&Bird-21との衝突が問題となっていました。

 ・Windows ファイアウォール(RESPネットワークライセンスとの衝突)
 ・DEP(Data Execution Prevention)RESPスタンドアロン解析部との衝突
    http://www4.kke.co.jp/resp/info/007.html

先月発送の RESP-M3 に続き、今回 RESP-F3/F3D/QDM に関して、上記のDEP
の問題を完全にクリアすることができました。また、Windowsファイアウォー
ルの問題については、ネットワークライセンスの原理上、根本的な解決は困
難ですが、除外プログラムに登録することで問題を解消することが可能です。

さらに、Windows Vista 上での動作に問題が無いことを確認いたしました。
Vista には様々なエディションがあり、動作モードも多岐にわたることから、
ユーザ様の全ての環境で検証できたわけではありませんが、根本的な問題が
無いことを確認しております。今回の新セキュリティー・Windows Vista 対
応版の発送は、来週末を予定しております。


[ 5 ]???????????????????????????????
あとがき(RESP&Bird-21担当者近況)

◆スポーツシーズン到来です。野球は松阪大輔選手の話題でメディアを独占
しています。胆の座った若者のチャレンジ精神は敬服する次第ですが、私が
励まされたり、奮い立たされたりするのは、横浜の工藤投手、パイレーツの
桑田投手、横浜FCの三浦選手など限界に挑戦しているアスリート達です。
脳力も体力もあきらめかけている自分ではありますが、彼らの活躍をとても
楽しみにしています。もちろん、松阪君にも頑張って欲しいと思います。
西武ファンとして。(A)
◆「目を見つめながら、相手に肯定的な返事をしてみてください」。昨夕、
メンタルヘルスの社内研修を受けてまいりました。入社16年の野郎同士、
向かい合ってボソボソとつぶやきます。「なんかさぁ、俺。よけいにストレ
ス溜まりそうなんだけど」「うん、すんごい溜まりそうだよね(肯定的)」
「でもさ、ストレスなんて、ひずみゲージ貼れば一発かもね」「それって笑
うとこだよね(なおも肯定的)」行方の知れない癒し合いが続きます。3R
(Rest,Recreation,Relaxation)の実践が有効とか。皆様もご自愛を。(Y)


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RESP&Bird-21 ニュース
              発信:株式会社 構造計画研究所 耐震技術部
                  〒164-0011 東京都中野区中央4-5-3
      mail:連絡先  TEL:03-5342-1138  FAX:03-5342-1238
                     http://www.kke.co.jp/resp/
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http://www.kke.co.jp/policy/privacy.html

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