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セミナーレポート
RESPセミナー2016レポート(2016/12/2)
RESPセミナー2016 -長周期地震動と建築構造の対応-
12月2日に「RESPセミナー2016 -長周期地震動と建築構造の対応-」を開催しました。
東京理科大学北村教授の基調講演では、特に超高層・免震建物で対策が求められている長周期地震動に関する調査・研究の動向や建築物に求められる耐震性能等についてご講演いただきました。
我々RESPチームとしてはこの度得られた長周期地震動についての新しい知見を今後のRESP開発等に活かすとともに、長周期地震動による被害や免振装置の効果をより多くの設計者や一般の方々に認識していただけるような取り組みを引き続き行っていきたいと考えております。
また、テクニカルセミナーではオイレス工業株式会社澤田様より、鉛入り積層ゴム及び制震壁の特徴と地震時の挙動についてご説明いただきました。
日々研究・開発の進められる免・制震装置ですが、我々も新しい情報を積極的に取り入れRESPの機能として組み込んでいきたいと思います。
北村教授ご講演中の様子
セミナー後には弊社新館1階の「en cafe」にて行う懇親会が毎回恒例となっておりますが、この度も多数の方にご参加いただき、セミナー参加者、ご発表者様、弊社社員の情報交換や交流の場として賑わいました。
講演内容
- 基調講演 ・「長周期地震動とその設計」 東京理科大学理工学部建築学科 北村春幸 教授
- テクニカルセミナー ・「長周期・長時間地震動時における免震・制振部材の挙動と解析例」 オイレス工業株式会社 澤田毅 氏
- プログラム最新情報 ・「RESP-D」、「Quick-RESP」、その他新商品紹介 構造計画研究所 建築構造工学部
・「設計用入力地震動作成における 最近の動向と弊社の取り組みのご紹介」
構造計画研究所 防災ソリューション部
製品紹介
本セミナー内で、新製品「RESP-MX」、「BimClip」、「Quick-RESP」および機能追加した「RESP-D」の発表を行いました。- 「RESP-MX」とは 実務設計のフローを踏まえながら設計者にとっての使いやすさを追求した、RESP-M/Ⅱの後継プログラムです。
(2017年中のリリースを予定しておりますが、具体的なリリース時期・価格等の詳細については未定です。)
- 「BimClip」とは 建設に特化したシンプルな機能を持ち、BIMアプリケーション間の橋渡しを支援する現在開発中のグループウェアです。
「BimClip」の特長
・すべてのプロジェクトを一元管理し、最新の更新情報もすぐに確認できます。
・履歴管理・共有をシステム化します。(メール通知、共有ファイルのロック、バックアップ機能など。)
・デスクトップアプリケーションと連携し、ブラウザを経由しなくてもファイルのアップロード・ダウンロードができます。
- 「Quick-RESP」とは お手元の解析モデルを使って、簡易に立体振動解析を行うプログラムです。 既存の解析モデルをQuick-RESPでコンバートし、地震波の指定など最低限のデータのみを追加して立体振動解析を行い、最大応答値や応答アニメーションなどを簡易に確認することが可能です。
読み込み可能な解析モデルのファイル
・(株)構造計画研究所 STAN/3D 入力ファイル(datファイル)
・(株)構造計画研究所 RESP-F3T 入力ファイル(ftcファイル)
・ユニオンシステム(株) SuperBuild/SS3 入力データCSVファイル、解析結果CSVファイル
主な出力項目
・固有値解析結果
・各部材の最大応力(軸・曲げ・せん断)
・各部材の最大塑性率
・各節点の最大応答値(加速度・速度・変位)
・応答アニメーション
詳細は下記Quick-RESPのWebサイトを御覧ください。
http://www.kke.co.jp/quick-resp/
- 「RESP-D」とは 時刻歴応答解析による設計を支援する統合構造計算プログラムです。
最新の機能追加項目
・波形の時刻歴・スペクトルプレビュー機能
・計算書出力の等間隔出力機能
・断面検定・終局検定の符号ごと最大検定値出力機能
今後の主な機能追加予定項目
・入力関連:3D表示の高機能化、ST-BRIDGEインポート、規模に応じた仮定断面自動設定
・計算関連:柱部材のP-δ効果、すべり支承の軸力変動考慮、時刻歴応答解析の並列化
・出力関連:解析結果のテーブル表示、2次元作図
RESP-Dについての詳細は下記の製品情報ページを御覧ください。 http://www4.kke.co.jp/resp/product/resp-d/index.html
ご感想
・長周期地震動の影響を設計へどのように反映させるのか、北村先生の話が役に立ちました。・有用な情報提供に感謝します。
・RESP-MXの使い易さに期待しています。