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構造計画研究所 RESP/STANニュースVol.94 2015/5/8
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[ 目次 ]――――――――――――――――――――――――――――――――
1.RESP-Dの最近の機能追加について
2.セミナー開催のお知らせ
3.新商品「Quick-RESP」ベータ版の試用・モニター募集のお知らせ
4.等価せん断モデルと等価曲げせん断モデルについて
5.あとがき
[1]―――――――――――――――――――――――――――――――――
◆◇◆ RESP-Dの最近の機能追加について ◆◇◆
【RESP-D Ver.2.11.3.1 (テスト版)】
・大梁の軸非線形考慮機能を追加。
・平面応力要素の分割ロジックを変更し、四角形を含む分割を可能に。
・水平ブレースの応力図に対応。
【RESP-D Ver.2.11.3.0】
・向山工場エムケーフープ(MK785)に対応。
【RESP-D Ver.2.11.2.0】
・ブリヂストン 高減衰系積層ゴム(X3R)を追加。
・ブリヂストン 鉄粉・ゴム混合材プラグ挿入型積層ゴムの新認定評価式を追加。
・ブリヂストン 天然ゴム系積層ゴム、高減衰系積層ゴム、鉛プラグ挿入型積層
ゴムの機種を追加。
・住友金属鉱山シポレックス 錫プラグ挿入型積層ゴム、鉛ダンパー、U型ダンパー、
積層ゴム一体型U型ダンパーを追加。
【RESP-D Ver.2.11.1.0】
・柱量、壁量の計算書出力に対応。
RESP-Dの機能追加状況はこちらからご確認いただけます。
⇒ http://www4.kke.co.jp/resp/product/resp-d/spec.html
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◆◇◆ セミナー開催のお知らせ ◆◇◆
■免震検討体験セミナー
免震建物の構造設計に関する検討についてのセミナーです。
免震構造の特徴を押さえ、質点系のモデル化や立体振動解析のポイントを解説します。
また、免震建物の基本検討を弊社振動解析ソフト(RESP-D)を使用して演習していただきます。
日 時:平成27年5月18日(月)13:30 ~ 16:30
場 所:(株)構造計画研究所 本所新館
受講料:無料
内容
・質点系振動解析、立体振動解析による検討
・免震構造の特徴と概要
・免震構造のクライテリア例
・立体動的アニメーションの作成
・結果の評価
主催:建築構造工学部
本セミナーは、免震構造の初心者を対象としたセミナーですが、ご興味のある方はどなたでも
ご参加いただけます。
申し込み:https://kke.smartseminar.jp/public/seminar/view/1152
■学生のうちに知っておきたい構造解析のポイント
~構造図面の読み取り方とモデル化~
建築構造解析の入門セミナーです。
既存の構造図面から解析モデルを作成するという状況設定で
一貫構造計算プログラムに入力する際に着目する項目、
データ入力の際に注意すべき事項についてのポイントを解説します。
また、、弊社解析プログラム(RESP-D)を使用して実際の演習もして頂きます。
日 時:平成27年6月30日(火)13:30 ~ 16:30
場 所:(株)構造計画研究所 本所新館
受講料:無料
内容
・構造図の構成
・キープランの確認と基準階入力
・階高と構造階高
・・・(中略)
・RC部分 鉄筋重心位置とかぶり厚
・S部分 仕口パネル
・床(小梁配置と荷重伝達)
(床版の応力伝達方向)
(厚さと剛性評価・スラブ筋)
・・・(中略)
・荷重増分解析
・振動解析(耐震)
・制振装置の配置検討演習(ゲーム形式で競って頂きます)
主催:建築構造工学部
本セミナーは、学生を中心にした初心者向けのセミナーですが、
ご興味のある方はどなたでもご参加いただけます。
申し込み:https://kke.smartseminar.jp/public/seminar/view/1191
[3]―――――――――――――――――――――――――――――――――
◆◇◆ 新商品「Quick-RESP for STAN」のレンタル開始および
「Quick-RESP」ベータ版(SS3非線形変換対応)の試用開始のお知らせ ◆◇◆
構造解析プログラムデータを活用して、簡易に立体振動解析を行うことができる
新商品「Quick-RESP」のうち、STAN変換に機能を絞った「Quick-RESP for STAN」
のレンタルを開始いたしました。
「Quick-RESP」シリーズは、施主説明用に地震時建物挙動アニメーションを作成
したい、立体振動解析による妥当性確認を求められて困っている、といったお悩
みをスピーディーに解決するツールです。
また、RESP-F3T, STAN/3D, ユニオンシステム株式会社 SuperBuild/SS3,
MIDAS IT社 midas Gen等からの変換に対応した「Quick-RESP」につきましては、
SS3からの変換について非線形振動解析に対応したベータ版を公開しました。
正式販売開始を前に、ベータ版を試してみたい、またはデータ変換精度向上に
ご協力いただけるという方は以下のサイトよりご連絡ください。
よろしくお願いいたします。
Quick-RESP詳細とベータ版試用・モニター申込はこちら
⇒ http://www4.kke.co.jp/quick-resp/
※「Quick-RESP」は(株)構造計画研究所の開発商品です。
他社様へのお問い合わせはご遠慮ください。
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◆◇◆ 等価せん断モデルと等価曲げせん断モデルについて ◆◇◆
質点系振動モデルは、大きく分類すると等価せん断モデルと
等価曲げせん断モデルに分類されます。
一般的に「塔状比が大きければ等価曲げせん断、大きくなければ等価せん断」
「立面変位図を見て曲げ変形が明らかであれば等価曲げせん断」と言うように
経験的に判断されることが多いですが、実際にモデル化の違いが解析結果に
どのような影響を与えるかについてはあまり説明されていないように思われます。
等価せん断モデルと等価曲げせん断モデルの違いを説明する前に、
建物の層間変位がどのような成分により構成されるかを把握する必要があります。
建物の層間変位は以下の3つの成分から構成されます。
1. 階のせん断変形(鉛直部材の水平変形)
2. 階の曲げ変形(鉛直部材の軸伸縮による変形)
3. 下階の傾きによる回転変形
このうち、1,2については部材の剛性により決定するため
線形範囲内であれば基本的に外力分布形による影響は小さくなります。
一方3に関しては、外力分布形により各階の転倒モーメントが異なれば、
傾きによる回転変形は変わってきます。
本題に戻ります。
等価せん断と等価曲げせん断の大きな違いは、等価曲げせん断は
上記の1,2,3を常に別々に評価するのに対し、等価せん断は
1+2+3としてあらかじめひとまとめにして評価することにあります。
前述したように1,2については外力分布形の影響は受けないため
どのような変形性状で評価しても影響は小さいですが、3については
どのような変形性状を仮定するかによって差が生じてきます。
それでは等価せん断ではどのような変形性状で評価されているのかというと、
「荷重増分解析の外力分布による回転変形を常に仮定している」
ということになります。
静的解析時の外力分布形は基本的に1次モードを仮定していますので、
1次モード的でない変形が生じた場合には、正確でない回転変形を
仮定していることになります。
言葉だけでは理解しづらい部分がありますので、補足資料を作成しています。
(http://www4.kke.co.jp/resp/topics/mailmag/doc/Vol94_topic.pdf)
以上を踏まえますと、等価せん断が適切か等価曲げせん断が適切かという判断については、
下記のように判断することもできます。
「等価せん断型による2次以降の固有周期と等価曲げせん断型における2次以降の
固有周期に無視できない差が生じるようであれば、等価曲げせん断にするべきである」
もし立体の固有値解析結果も得られるようであれば、それぞれのモデル化による
2次以降の固有周期と立体モデルの固有周期を比較してみる、というのも手だと思います。
[5]―――――――――――――――――――――――――――――――――
◆◇◆ あとがき ◆◇◆
例年より少し長めのGWが過ぎ去りました。みなさまはどのような
休日を過ごされたでしょうか。天気の良い日が続き、少しずつ夏
めいてきて心地よい季節となりました。
私は今年で入社して二年目になります。今年はより一層責任感をもって
仕事に取り組んでいこうと思っております。今夏には一級建築士の
試験もあるため、仕事と勉強をしっかり両立して励んでいく所存です。
・・・とはいいつつ、前年度は体調を崩し気味だったため、今年度は
とにかく健康第一でいきたいと思います!(Y.S)
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