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RESP&Bird-21 ニュース Vol.66

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構造計画研究所 RESP&Bird-21 ニュース Vol.66 2009/5/22
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本メールは、構造計画研究所RESP&Bird?21の最新情報をお伝え
するメールニュースです。RESP&Bird?21を御導入していただい
ている企業の担当者様、技術的問い合わせ・各種アンケート・意見交換・技
術指導をしていただいた方を対象に、月1回程度の予定で発信しております。
配信変更・追加・停止等につきましては、本メールの末尾をご覧下さい。

[ 目次 ]??????????????????????????????
 1.ricomacast(地震リスク評価プログラム)特別キャンペーン実施中
 2.広島技術セミナー開催(施設設備・工作物の耐震検討と地震対策)
 3.技術セミナー開催報告(強震動評価と耐震検討の最新技術)
 4.RESP-F3T(3次元フレーム新汎用解析プログラム)の機能追加状況
 5.スパース・マトリクス・ソルバによる計算高速化について(その1)
 6.あとがき


[ 1 ]???????????????????????????????
ricomacast(地震リスク評価プログラム)特別キャンペーン実施中

激変する昨今の経済状況において、地震リスクに対するコスト評価の重要性
が一段とクローズアップされています。弊社でも、地震リスク評価の普及に
努めてまいりましたが、この度、地震リスク評価プログラム「ricomacat」
に関して期間限定の特別キャンペーンを実施する運びとなりました。
この機会に、地震リスク評価ツールを揃えられてはいかがでしょうか。

 ・期間:平成21年5月1日?6月30日
 ・対象:新規購入、および、追加購入

  ■基本セット         :定価より20%OFF
  ■オプション
    □地震PML評価     :定価より33%OFF
    □地盤分類評価      :定価より20%OFF
    □シナリオ地震詳細検討  :定価より20%OFF
    □ライフサイクルコスト算定:定価より20%OFF
    □ポートフォリオ評価   :定価より33%OFF

なお、適用事例を下記に発表しております。是非、ご覧ください。

坪田、橋本、村n、吉川:マルチシナリオ地震モデルとキャパシティ・
スペクトル法に基づく地震リスク評価の建築構造物への適用、
構造工学論文集 Vo.55B(2009年3月)、pp.621-629

詳しくは、本メールに返信、または、弊社営業部までお問い合わせください。


[ 2 ]???????????????????????????????
広島技術セミナー開催(施設設備・工作物の耐震検討と地震対策)

この度、日本ERI株式会社高層評定委員の清水敬三氏を講師として迎え、
改正建築基準法による構造設計に関する講演を中心に、構造計画研究所にお
けるプラント施設に関するコンサルティング事例を合わせ、技術セミナーを
開催する運びとなりました。
ご多忙のこととは存じますが、是非とも参加いただけますようお願い申し上
げます。

 表  題:施設設備・工作物の耐震検討と地震対策
      ?最新動向および検討事例のご紹介?
 基調講演:清水 敬三 氏(日本ERI株式会社)
 日  時:平成21年6月17日(水曜)13:30?16:30
 場  所:メルパルク広島
 主  催:新田建築構造研究所・構造計画研究所

 他の講演:構造計画研究所における評価事例のご紹介
      ・地震危険度をふまえた地震災害リスク評価と事業継続計画
       (BCP)
      ・高層RC造煙突の耐震検討事例

 紹介ウェブ:http://www4.kke.co.jp/resp/info/019.html

 お申し込み・お問い合わせは弊社大阪支社担当者までお願いいたします。
 セミナー担当:金沢・松井(kanaz@kke.co.jp、電話:06-6226-1037)


[ 3 ]???????????????????????????????
技術セミナー開催報告(強震動評価と耐震検討の最新技術)

去る平成21年4月22日(水曜)に、弊社新館地下セミナールームにて、
下記の技術セミナーを開催いたしました。
盛況のうちに開催することができましたことを、参加していただきました皆
様、並びに講演者の斉藤氏に感謝いたします。
また、ダイレクトメールによる告知開始と同時に、定員の2倍以上のお客様
から申し込みを頂き、各社に参加人数制限をお願いせざるを得ない状況と
なったことについて、申し込まれた方々にお詫びを申し上げたいと思います。

 表  題:強震動評価と耐震検討の最新技術
      ?最近の話題と検討事例のご紹介?
 基調講演:齋藤 大樹 氏(独立行政法人 建築研究所)

 他の講演:構造計画研究所における評価事例のご紹介
      ・堆積層が厚い平野部における強震動評価
      ・超高層建物の震動解析技術
      ・地震時の家具・什器類の挙動解析
      ・粒子法を用いた高架水槽などの挙動解析
      ・各種最新技術紹介
       準リアルタイム・被害シミュレーション、地震ハザード評価

 「超高層建物の震動解析技術」では、RESPによる下記の検討事例を
 ご紹介することができました。
  ・地震動の位相差入力によるねじれ検討
  ・非剛床モデルでの立体動的解析
  ・制震装置の設置状況を考慮した立体解析
  ・施工段階解析
  ・水平動+上下動の同時入力解析
  ・P?δ効果

本セミナーの資料など、一部概要はお客様を訪問した際にお伝えすることが
できます。営業部(kaiseki@kke.co.jp)までお問い合わせください。


[ 4 ]???????????????????????????????
RESP-F3T(3次元フレーム新汎用解析プログラム)の機能追加状況

RESP-F3Tの最近の機能追加状況を以下に示します。
使用実績に比例する形で、多方面の機能追加が進んでおります。

 ・施工段階解析に対応
   静的・動的解析中に、任意の荷重、および、任意の部材を生成・消滅
   させることにより、基礎から上に積み上がっていくような施工段階解
   析を行うことができるようになりました。
   低層?高層を繋ぐ境界梁を後施工とすることによる応力低減を評価し、
   地震応答解析の初期応力とすることが可能です。

 ・ファイバー型の梁要素に両端危険断面位置での応力評価タイプを追加
   ファイバー要素の応力評価の基本は、平均応力(梁要素の中央点での
   応力評価)となります。F3Tでは、これを拡張して、梁要素の任意
   位置での応力評価を行っておりましたが、今回さらにこれを拡張して、
   両端の危険断面位置での応力評価を行うタイプを追加しました。
   大きな軸力変動や二軸曲げを受ける柱について、モデル化が容易にな
   りました。

 ・壁エレメント要素にファイバー断面を導入
   耐震壁にファイバー断面での応力評価を導入することにより、壁でも
   曲げモーメント?軸力相関を考慮することができるようになりました。
   また、連層壁の曲げ剛性を期待する場合にも推定精度が期待できまキ。

 ・オイレス工業製LRBの「ひずみ依存トリリニア型」に対応
   各社共通LRB仕様によるひずみ依存バイリニア型だけに対応してい
   ましたが、新たにオイレス工業の提案するひずみ依存トリリニア型に
   対応いたしました。高精度なモデル化が期待できます。

 ・オイルダンパー、粘性制振壁、ビンガム流体ダンパーに対応
   速度依存型の制震要素として、新たに各種ダンパーに対応しました。
   特に、4点壁要素と組み合わせるとによって、粘性制振壁の忠実な
   モデル化が可能となっています。

 ・新スパースマトリクスソルバーを導入
   大空間構造などの大型複雑構造物の解析に向いたスパースマトリクス
   (大型疎行列)ソルバーとして、新解法を追加しました。ビル物以外
   の大型モデルにおいて、計算時間の短縮化が期待できます。

 ・最大応答値グラフの作成機能を追加
   RESP-M/IIなどの串団子振動解析プログラムでは常識的な機能である
   層・階の最大応答値グラフの作成機能を追加いたしました。
   複雑な立体解析の結果であっても、見慣れた最大応答値グラフを作成
   することができます。


[ 5 ]???????????????????????????????
スパース・マトリクス・ソルバによる計算高速化について(その1)

今回、RESP-F3Tにおいて新解法を追加いたしました。これを機会に、いった
いこれは何なのか、順次概要を解説していきたいと思います。

スパース・マトリクスとは、普段から我々が構造解析で扱う剛性行列の係数
の配置形態を表現する言葉であり、日本語では疎行列と呼ばれます。
不静定次数が高いラーメン構造のように、比較的密に組まれた架構であって
も、その剛性行列を眺めると、疎な状態(対称軸以外の項のほとんどがゼロ)
であることが分かります。
一般的な超高層RC造の剛性マトリクスの場合には、全体の項の99%以上
がゼロであり、大空間建物に至っては、全体の項の99.9%以上がゼロと
なります。また、建物の規模が大きくなるほどゼロの比率は高くなります。

このような大規模な疎行列を解く場合には、単純なガウスの消去法に比べて、
疎な状態をうまく活用することによって、演算量やメモリ消費量を劇的に抑
えることができることが知られています。
つまり、ゼロによるかけ算や足し算を省略し、ゼロ値を記録する操作やメモ
リ領域を省くことによって、計算時間が劇的に短縮化できるという訳です。
ただし、無条件にゼロ項が省略できるわけではありません。フィルインと呼
ばれる問題があり、消去順序によっては解法演算中にゼロが非ゼロに置き換
わる部分が出てきますので、この影響をうまく考慮する必要があります。

また、計算速度の面では、利用する計算機の特性にも大きな影響を受けます。
計算機の構造に適した演算手順になるように工夫する必要があります。特に
現代の計算機は、理論性能と実際の性能の乖離が増大する方向にあり、計算
機の構造を無視した楽観的なプログラミングでは、高性能は期待できません。

スパース・マトリクスの解法は、計算機の発展に歩調を合わせる形で、次々
と新しいテクニックが開発されてきました。その技術内容については大きく
2つに分けて考えることができます。
主な部分は、消去ロジックの骨格であるLU分解法ですが、その性能を引き
出すためにフィルインや演算量の最小化・並列性を決定付けるオーダリング
(グラフ理論などに基づいて消去順序の決定を行う)も独立した技術テーマ
となっています。
様々な手法が試される中で、現在では代表的な2つのLU分解アルゴリズム
(フロント法およびスーパーノード法)に収斂してきているように思います。

建築構造の分野では、剛性マトリクスの解法といえばスカイライン法が採用
される例が多いと思います。このような古典的な解法が現在でも採用される
理由は、現在のパソコンにとって、単純なラーメン構造から求められる剛性
マトリクスは、サイズが小さく密であるため、最新の手法との差が顕著に表
れないためです。しかし、大空間構造・連結マルチタワーなどにおいては、
劇的な差が生じる可能性があります。

次回は、古典的な解法から、新しい解法への発展の歴史を紹介したいと思い
ます。


[ 6 ]???????????????????????????????
あとがき(RESP&Bird-21担当者近況)

◆ひさびさに本ニュースを配信することができました。激変する経済状況に
おいて、我々の置かれている状況や、業務にも大きな変化がありました。
しかし、お客様の状況を見ても、性能評価機関においても、新規申請よりも
変更申請の方が圧倒的に多かった年始の頃から、少しずつ変化が出てきてい
ると聞きます。4月の技術セミナーの開催では、開催報告に書いたように人
気ライブのチケット販売のような状況になってしまいましたが、技術研鑽や
情報収集に対するF様の期待を感じ取ることができました。セミナーやキャ
ンペーンなどの我々の取り組みも、徐々にペースを取り戻していけるのでは
ないかと考えています。どうぞよろしくお願いいたします。(Y)


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RESP&Bird-21 ニュース
              発信:株式会社 構造計画研究所 耐震技術部
                  〒164-0011 東京都中野区中央4-5-3
      mail:連絡先  TEL:03-5342-1138  FAX:03-5342-1238
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