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構造計画研究所 RESP&Bird-21 ニュース Vol.61 2008/6/24
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本メールは、構造計画研究所RESP&Bird?21の最新情報をお伝え
するメールニュースです。RESP&Bird?21を御導入していただい
ている企業の担当者様、技術的問い合わせ・各種アンケート・意見交換・技
術指導をしていただいた方を対象に、月2回程度の予定で発信しております。
配信変更・追加・停止等につきましては、本メールの末尾をご覧下さい。
[ 目次 ]??????????????????????????????
1.ricomacast(リコマキャスト=地震リスク評価)の第2版リリース
2.RESP-F3Tによるファイバ断面によるMN相関の評価について
3.地震防災マップの将来像(電子国土Webシステム)
4.Windowsの見やすいフォント:メイリオ(前号の続き)
5.あとがき(RESP&Bird-21担当者近況)
[ 1 ]???????????????????????????????
ricomacast(リコマキャスト=地震リスク評価)の第2版リリース
発売以来好評をいただいております ricomacast が、今月(2008年6月)に
新バージョン(Version 2.0)をリリースいたしました。
ここで、概要をご紹介いたします。
地震リスク評価プログラム ricomacast は、 応答スペクトル法により地震
時の建物応答を算定して、建物の地震リスクを評価するプログラムです。
評価に必要となる地震データベースや各種計算機能を内蔵しており、対象建
物の属性を設定することで、特定シナリオ地震発生時の建物損失や、不動産
証券化における地震リスク指標として用いられている地震PML、建物供用
期間における地震に対するライフサイクルコストなどを評価することができ
ます。ricomacast の詳細につきましては、下記URLをご覧ください。
http://www4.kke.co.jp/kaiseki/packages/ricomacast/index.htm
新バージョンにて追加された、主な機能は以下の通りです。
・地盤増幅率のユーザー指定機能
・震源を予め特定しにくい地震の発生頻度評価方@の選択機能
・地震データとして、地震ハザードステーションJ-SHIS(2007年版をライ
ンアップ(防災科研 http://www.j-shis.bosai.go.jp/参照)
・シナリオ地震の年発生確率評価機能(オプション機能)
・複数建物群(ポートフォリオ)評価機能(オプション機能)
詳しいお問い合わせは、本メールに返信か、または、下記の専用問い合わせ
メールアドレスにお願いいたします。
ricomacast@kke.co.jp
[ 2 ]???????????????????????????????
RESP-F3Tによるファイバ断面によるMN相関の評価について
RESP-F3T(3次元フレーム新汎用解析プログラム)は、既存ソフトである
RESP-F3/F3Dと異なり、部材の変動軸力を考慮した曲げ耐力の算定(MN
相関の評価)にファイバ断面を採用しています。
RESPシリーズにおいて、これまでファイバ断面を採用しない理由としては、
下記の3点の課題の解決が困難であるため、としてきました。
・必要メモリと計算時間が膨大(既存のM-M-Nモデルに比べると、数倍?
数十倍となる)
・上記の問題を解決するためにファイバ分割の本数を減らすと、剛性・耐
力の評価時の精度が極端に低下する
・降伏時剛性低下率(αy)の考え方が無く、既存の履歴規則(武田モデ
ルなど)との対応状況が不明
しかし、ここ数年のPCの高性能化により、メモリ容量は32ビットの限界
まで容易に搭載でき、CPUの演算性能もシングルスレッドの限界に達する
ような状況になってきた結果、メモリと速度の課題がかなり解消されてきて
おり、下記のようなファイバのメリットが生かせるような条件が揃いつつあ
ると考えられます。
・MNインタラクション上の応力追跡に関して、既存の複雑なモデルより
も、ロジックが単純で明快。
・ファイバ分割数の調整によって、計算精度を連続的に変化させられる。
・曲げ剛性と軸剛性の両方の低下や、斜め方向の評価が自然にできる
特に、応力経路の追跡が単純な点には高いメリットがあり、積分時間間隔を
かなり粗く設定することが可能となります。
このため、1ステップ当たりの計算速度は、既存のMN相関モデルの方が高
速でも、積分時間間隔を粗く設定が出来るために、トータル時間では、ファ
イバの方が短くなるといった結果が得られています。
現在、社内にて実物件レベルでの検証を進めております。下記のような特定
の検討目的であれば、十分に使えることが確認できております。
・多剛床および非剛床、スラブのせん断パネル化による立体振動解析
・層飛び越しや垂直に設置する粘性ダンパーを考慮した立体振動解析
今後は、下記のような既存のF3Dなどでの対応が難しいテーマを中心に検証
を進める予定にしております。ご期待ください。
・中間層免震
・上下動と水平動の同時加振
・多点入力(長大構造物の位相差入力など)
[ 3 ]???????????????????????????????
地震防災マップの将来像(電子国土Webシステム)
国土地理院が推進する電子国土Webシステムにて、地震防災マップのプロトタ
イプが公開されています(下記URLから参照)。
http://portal.cyberjapan.jp/index.html
「電子国土」は、国土地理院が提供する、だれでも無償で利用できるインター
ネット上の地図です。
インターネットからアクセスできる地図としては、Google Mapが有名ですが、
これらの既存のウェブ地図は、参照・閲覧を中心としたシステムです。
これに対して「電子国土」は、地図を使っての情報発信システムが無料で構
築できる点に特色があります。公開 GIS(Geographic Information System:
地理情報システム)として利用できるというわけです。
このGIS機能を使って、ユーザが自由に情報配信できるため、地震防災
マップを公開する自治体が出はじめています。
現状では、特定の地域に関する地震防災情報に絞られている上に、表示のレ
スポンスにも難があり、システムとしては発展途上であると言えます。しか
し、だれもが簡単に地表面加速度などを閲覧できる仕組みが整いつつあるこ
とから、将来的には、建築の耐震設計に大きな影響を持つようになるのでは
ないかと考えられます。
[ 4 ]???????????????????????????????
Windowsの見やすいフォント:メイリオ(前号の続き)
前号でご紹介した見やすいフォント「メイリオ」が、なんとゴールデンウィー
ク中に、マイクロソフトのダウンロードサイトから公式公開となりました。
マイクロソフトの担当者も、RESP&Bird?21ニュースを見ている
のでしょうか(まさか)。詳細は、下記の紹介ページを参照してください。
インプレスPCウォbチのメイリオ紹介ページ
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2008/0507/ms3.htm
またひとつ、Vistaに乗り換えるきっかけが薄れた気がしなくもありません
が、とても便利ですので活用してみてください。
[ 5 ]???????????????????????????????
あとがき(RESP&Bird-21担当者近況)
◆自宅の庭にゴーヤの種を植えてみました。草を抜いて、土を掘り、植えて
みて満足していたところ、次の日から野良猫の寝床になりました。ふかふか
になった地面が気に入ったみたいです。ゴーヤの生命力に期待。(S3)
◆仕事でいつも居ないため、娘になかなかパパと認識してもらえずにいた夫。
そんな夫が最近ハマッているのが「おかあさんといっしょ」。番組内で紹介
されている曲を歌うと娘がご機嫌で寄ってくるため、一生懸命ビデオで予習
をしています。最近は、子供よりパパのほうが番組の熱狂的ファンになるこ
とも珍しくないようで、会社で「ぱわわっぷ体操」を披露していたとか、番
組のファミリーコンサートのチケットを勝手に購入していた、というほほえ
ましいエピソードも周囲からは聞かれます。この様子だと、番組タイトルが
「おとうさんといっしょ」になる日も近い?! (M2)
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RESP&Bird-21 ニュース
発信:株式会社 構造計画研究所 耐震技術部
〒164-0011 東京都中野区中央4-5-3
mail: TEL:03-5342-1138 FAX:03-5342-1238
http://www.kke.co.jp/resp/
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[ 弊社個人情報保護指針 ]??????????????????????
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