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RESP&Bird-21 ニュース Vol.58

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構造計画研究所 RESP&Bird-21 ニュース Vol.58 2007/12/26
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本メールは、構造計画研究所RESP&Bird?21の最新情報をお伝え
するメールニュースです。RESP&Bird?21を御導入していただい
ている企業の担当者様、技術的問い合わせ・各種アンケート・意見交換・技
術指導をしていただいた方を対象に、月2回程度の予定で発信しております。
配信変更・追加・停止等につきましては、本メールの末尾をご覧下さい。

[ 目次 ]??????????????????????????????
 1.冬期休業(12/29?1/6)のお知らせ
 2.高層建物の構造減衰の評価について
 3.F3Tの不安定の検出方法とその表示について
 4.あとがき(RESP&Bird-21担当者近況)


[ 1 ]???????????????????????????????
冬季休業(12/29?1/6)のお知らせ

構造計画研究所 耐震技術部 RESP&Bird-21担当窓口は、下記の期間を休業さ
せていただきます。なお、期間中に頂きました、FAX・Mail は、休み明けの
対応とさせていただきます。恐れ入りますが、よろしくお願いいたします。

 ・期間:2007年12月29日(土曜)?2008年1月6日(日曜)


[ 2 ]???????????????????????????????
高層建物の構造減衰の評価について

最近の構造性能評価の場面で、内部粘性減衰の評価がかなり厳しくなってい
る印象があります。かつては、例えば鉄骨造であれば2%、鉄筋コンクリー
ト造では3%でよしとされ、よほどのことが無い限り疑問を持たれることは
ありませんでした。しかし、特に今回の基準法改正前後からは、下記のよう
な点に着目して、内部粘性減衰を過大評価している可能性について厳しく指
摘されるようになってきているという声を聞くようになりました。

 ・固有周期が極めて長い(3秒台後半以上)建物の場合
 ・塔状比が大きな建物で、柱の軸変形による全体曲げが主体となる場合
 ・制振ダンパー(履歴・粘性)により応答を大幅に低減している場合
 ・高層免震建物の場合
 ・極希の地震動に対して、弾性的な応答性状を示す場合
 ・瞬間剛性比例型減衰の評価方法の選択
 ・高次モードの減衰の状況

例えば、「建築物の減衰(日本建築学会)2000年」によれば、高さ60mの
高層RC造の場合、減衰定数h=1.5%が推奨値となっており慣例の半分
です。高さ100mの推奨値は、h=1.2%まで下げられています。
また同書では、高次の減衰についても低減方法が提案されており、2次モー
ド・3次モードの減衰定数は、剛性比例型に比べて若干小さくするべきであ
ろうとしています。同書が発行された2000年頃は、まだ従来の楽観的な
評価方法も認められていましたが、現在では確実に指摘されます。

大地震時の構造減衰については、依然として不明瞭である状況に変わりはあ
りませんが、今回の基準法改正の意図を反映して、今後は楽観的な評価はで
きないという認識が広まっているようです。


[ 3 ]???????????????????????????????
F3Tの不安定の検出方法とその表示について

このたび新しく開発したRESP?F3Tや定番のSTAN/3Dといった
「任意形状フレーム解析プログラム」では、一貫設計プログラムに比べて、
不安定構造物の認識とその表示方法に力点が置かれています。

例えば、Bird-21や、RESP-F3(建築構造物の立体弾塑性解析プログラム)で
は、意図的に不安定なデータを作成しない限り、まず不安定になることはあ
りません。これは、入力できる形状に制限を設け、境界条件などの省略値を
工夫して、安定的な構造物が出発点となるように考えられているからです。
しかし、任意形状解析ソフトではそのような制限は設けられず、不安定が出
発点になっています。よく考えずに使えば、簡単に不安定になってしまいま
す。

教科書的に考えれば、変位を未知数とした剛性方程式を解く過程において、
マトリクスの対角項がゼロであった場合に、不安定となります。しかし、現
実的には、外力が作用しなければ移動・変形することは無いと考えられます
ので、一般的な商用解析プログラムの場合には、対角項がゼロに近い場合に、
外力項を判断して、剛性・外力が同時にゼロであれば、その未知数を方程式
から分離して計算の再開を試みます。

一方、本当に不安定になってしまった場合には、各プログラムによって対処
方法が異なります。F3TやSTANでは、不安定となった場合でも、でき
るだけ状況・原因が利用者に伝わるような仮の変形(偽の変位)を作成しま
す。処理としては、剛性項がゼロで、外力項が非ゼロの場合には、自動的に
その自由度を固定化し、偽の強制変位を与えた強制変形解析することによっ
て、自然な形の偽の変形を出力しています。この結果、例えば宙に浮いた構
造物に力を加えた場合に、全体に大きく移動・回転した偽の変位が出力され
ることになります。

不安定状態の検出と対処は、フレーム解析プログラムを作成する者にとって
技の見せ所でもあります。現在お使いのソフトにも、様々な工夫があるはず
ですので、ぜひ理解して活用していただければと思います。


[ 4 ]???????????????????????????????
あとがき(RESP&Bird-21担当者近況)

◆もう年の瀬ですね。年末といえば、大掃除に年賀状。どちらも、年々粗末
になっています。年賀状は、今年こそ早く出そうと思いながら、除夜の鐘を
ききつつ慌てて書くのが恒例です。とはいえ、元日に届く年賀状は格別に嬉
しいですね。12月28日までに投函した年賀状は、出来るだけ元日に配達され
るとのこと。今年こそは、元旦に届くように頑張りたいです。(I)



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