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RESP&Bird-21 ニュース バックナンバー

RESP&Bird-21 ニュース Vol.57

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構造計画研究所 RESP&Bird-21 ニュース Vol.57 2007/11/30
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本メールは、構造計画研究所RESP&Bird?21の最新情報をお伝え
するメールニュースです。RESP&Bird?21を御導入していただい
ている企業の担当者様、技術的問い合わせ・各種アンケート・意見交換・技
術指導をしていただいた方を対象に、月2回程度の予定で発信しております。
配信変更・追加・停止等につきましては、本メールの末尾をご覧下さい。

[ 目次 ]??????????????????????????????
 1.RESP-F3T(3次元フレーム新解析プログラム) 適用事例
 2.RESP-F3/F3D バージョンアップ(Ver.11)予定
 3.RESP-QDM リビジョンアップ(Ver.1.8.2)状況
 4.あとがき(RESP&Bird-21担当者近況)


[ 1 ]???????????????????????????????
RESP-F3T(3次元フレーム新解析プログラム) 適用事例

弊社のフレーム弾塑性解析プログラム RESP?F/F3/F3D は、主に高層・免震
構造の性能評価物件にターゲットを絞り、実務における使い勝手・対応能力
を拡大してきました。しかし、これらは比較的古いプログラムであり、新し
い要求に答えられない状況が目立ち始めております。
そこで、従来のプログラムでフォローできない新しいテーマに対応した上で、
高度な運用スキルを要求する RESP?T(立体骨組み汎用解析ソフト)との間
のギャップを埋めるソフトとして、RESP-F3T を開発いたしました。

実務解析に利用して、良い成果が得られた例がございますので、適用事例と
してご紹介いたします。

・立体駐車場や外部階段と高層本体との連結解析
 基準法改正後、高層建築物の性能評価の部会において、立体駐車場や外部
 階段などと、高層本体との連結・衝突を考慮した振動解析の実施を求めら
 れる例が増えてまいりました。
 従来は、RESP-M/II の串団子モデルを用いて、曲芸的なデータを作成する
 ことで対処しておりましたが、より素直なデータ記述で対処できる利点を
 評価するために F3T による解析を試みました。
 複数の曲げせん断棒の衝突が素直に記述でき、複雑なデータ作成に時間を
 浪費することなく、結果の考察をスムーズに進めることができました。

・高層RC造煙突のファイバー断面解析
 改正基準法では、高さ60mを超える工作物の取り扱いが変更され、時刻
 歴応答解析による設計を採用し、大臣認定を取得することが義務付けられ
 ました。
 昨今のRC造煙突は、内筒・外筒方式の採用により、意匠的に洗練された
 外観を採用する例が多く、複雑な断面形状の躯体の荷重増分解析が必要と
 なっております。このような場面で、精密なファイバー断面解析が手軽に
 実施できる利点を 評価するため F3T による解析を試みました。
 ファイバー断面解析結果は非線形FEM解析の結果とよく対応し、また、
 曲げ非線形の串団子振動モデルでの解析にも利用できるなど、期待通りの
 効果を確認することができました。

・制振ダンパーの曲げせん断分離
 本テーマについては、過去には Resp M+ にて対応してきましたが、M+ は
 今後の発展が見込めない状況であるため、代替え手段の確保として F3T
 による解析を試みました。
 曲げせん断棒(曲げ:弾性)のせん断成分(武田モデル)に対して並列に
 履歴ダンパーを付加させるなど、Resp M+ でしか対応できなかった問題に
 対して、無理なく対応できました。

まだ、一部の解析機能が不足していたり、後処理(図化など)についても、
F3/F3D に比較するとまだまだ未熟な面はありますが、上記のように F3T を
利用した解析サービスをスタートしております。F3T の今後の発展にご期待
ください。


[ 2 ]???????????????????????????????
RESP-F3/F3D バージョンアップ予定

RESP-F3/F3D(建築物の立体弾塑性解析プログラム)に関して、下記に主要な
追加機能を示すバージョンアップ(Ver.11)を予定しております。

 ・RC造柱梁における高強度せん断補強筋への対応(F3/F3D)

 ・節点位置における柱梁の曲げモーメント出力機能(F3/F3D)
  節点まわりの曲げモーメントの釣り合いの確認のための機能です。

 ・耐震壁のせん断耐力に対する倍率値指定機能(F3/F3D)

 ・ねじれ地震力の考慮機能(F3D)
  長大構造物の簡易的な位相差入力に対応するための機能です。

 ・加振力解析機能(F3D)
  主に風洞実験から得られた時刻歴風圧力による風応答解析にための機能
  です。

 ・斜め粘性制振ダンパーの鉛直方法成分の考慮(F3D)
  粘性ダンパーによる柱の変動軸力や、梁のたわみを考慮する機能です。

 ・粘性制振ダンパー抜きの層せん断力の集計機能(F3D)
  粘性制振ダンパーを用いた建物の設計のための補助機能です。

ユーザの皆様のお手元への送付は、年末か年始を予定しておりますが、機能
自体は既に完成しており、実務での試験運用に入っています。
実務設計において、先行して必要な際にはご相談ください。


[ 3 ]???????????????????????????????
RESP-QDM リビジョンアップ状況

RESP-QDM(復元力特性モデル化プログラム)に関して、下記のようなリビジョ
ンアップを行っています。

 [Ver.1.8.0] TRI-2-AREA の第3勾配を強制的に指定する機能を追加しまし
       た。
 [Ver.1.8.1] POINT サブコマンドの出力において、割線剛性比の表示機能
       を追加しました。
 [Ver.1.8.2] RESP-F/F3 の結果ファイル中のタイトルの日本語文字コード
       に対応しました。

上記に加えて、現在、曲げせん断型モデルの「曲げの非線形性」を調査する
機能を加えています。連層壁や塔状比が大きい建物の場合に、曲げ剛性がど
のように低下していくのかの状況を調べることが出来ます。
本機能は研究的な位置づけのため、一般公開しておりませんが、既に機能は
内蔵されておりますので、実務設計で必要な際にはご相談ください。


[ 4 ]???????????????????????????????
あとがき(RESP&Bird-21担当者近況)

◆RESPのお客様との情報交換の場で、決まって出る話題は、改正基準法
に起因する混乱と、弊社が関わった耐震偽装問題を通じて感じる耐震設計の
持つ意味の変化です。不動産の流動化によって、我々の仕事の意味は激変し
ました。耐震設計は、万が一の大地震に備える命綱から、証券取引の担保機
能に変貌し、経済基盤を支えるルールとして公正・厳格さが求められている
ようです。ちからの流れを楽しむかのように業務に取り組めた日々は、もう
二度と戻ってきそうにありません。(Y)



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RESP&Bird-21 ニュース
              発信:株式会社 構造計画研究所 耐震技術部
                  〒164-0011 東京都中野区中央4-5-3
      mail:連絡先  TEL:03-5342-1138  FAX:03-5342-1238
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