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RESP&Bird-21 ニュース Vol.47

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構造計画研究所 RESP&Bird-21 ニュース Vol.47 2006/12/18
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本メールは、構造計画研究所RESP&Bird?21の最新情報をお伝え
するメールニュースです。RESP&Bird?21を御導入していただい
ている企業の担当者様、技術的問い合わせ・各種アンケート・意見交換・技
術指導をしていただいた方を対象に、月2回程度の予定で発信しております。
配信変更・追加・停止等につきましては、本メールの末尾をご覧下さい。

[ 目次 ]??????????????????????????????
 1.RESP-M/II 機能追加(曲げせん断棒の純せん断変形量の図化機能)
 2.RESP-M/II 複素固有値解析機能について
 3.Bird-21 & RESP 体験セミナー(1/18)のお知らせ
 4.年末・年始の休業について
 5.あとがき(RESP&Bird-21担当者近況)


[ 1 ]???????????????????????????????
RESP-M/II 機能追加(曲げせん断棒の純せん断変形量の図化機能)

このたび、RESP-M/II(建築構造物の質点系振動解析プログラム)のマイナー
バージョンアップを行い、曲げせん断棒の純せん断変形量の計算図化機能を
追加いたしましたので、その概要を紹介いたします。

塔状比が5を超えるようなスレンダーな建物の上層階では、当該階の変形よ
りも下階柱の軸伸縮によって大きく傾いてしまい、せん断変形よりも曲げ変
形が支配的になることが一般的です。
このような状況では、クライテリアを超える最大応答層間変形が得られたと
しても、実質的なせん断変形はかなり小さく、部材は弾性範囲以内であるこ
とが珍しくありません。弾性領域の応答を改善するには、小規模な断面アッ
プでは済まされず、大幅なコストアップの要因となります。

このような状況の対策としては、変形の実状に基づいてクライテリアを緩和
するか、純せん断変形成分の変位を併記するかの二通りが考えられますが、
クライテリアの緩和は、性能評価者の誤解を生みやすく、あまり良い印象を
与えません。
一般的に変形のクライテリアは、せん断変形による損傷を基本に設定されて
いますので、せん断変形量を直接表示することで妥当性の検討を行おうとい
うのが本機能の趣旨になります。

本機能に対応したRESP-M/II、図化機能および利用者マニュアル(PDF版)を、
下記 URL のダウンロードサイトに用意いたしました。技術サービス(保守)
をご契約のユーザ様はダウンロード可能ですので、ぜひお試しください。
    http://www4.kke.co.jp/resp/support/download/index.html


[ 2 ]???????????????????????????????
RESP-M/II 複素固有値解析機能について

RESP-M/II(建築構造物の質点系振動解析プログラム)には、複素固有値解
析の機能が内蔵されており、減衰を考慮した固有値解析を手軽に行うことが
可能です。ただ残念ながら、適切に利用されていない例を見かけますので、
RESP&Bird-21 News Vol.4(2004/10/06)の紹介記事に補足する形で、基礎
知識をご紹介いたします。

複素固有値解析を行うメリットは、下記の2点になります。
 ・付加減衰を考慮した建物の「減衰定数」が求められる
 ・付加減衰を考慮した建物の「固有振動数」が求められる

普通の固有値解析が、粘性減衰ゼロ(速度比例項である減衰を無視)の振動
方程式を解くのに対して、複素固有値解析では、減衰項を考慮した振動方程
式を解くことになります。この減衰項には、付加的なダッシュポットを考慮
することも可能で、制振建物の性能把握に威力を発揮します。
さらにM/IIでは、単純なダッシュポットだけでなく、マックスウェル要素に
も対応しており、オイルダンパーを考慮することも可能です。

しかし、複素固有値解析の結果得られる固有値の表示方法に関して、絶対値
で表示するのか、虚部(減衰周期)で表示するのか、下記の代表的な文献に
おいてもあまり明確に扱われていません。

 ・「建築振動理論 第6章」(大崎順彦著)
    複素固有値 λ = ?ξ ± iζ
    固有円振動数 ω = √(ξ×ξ + ζ×ζ)
    (RESP-M/IIのリスト出力値の計算方法)

 ・「最新 耐震構造解析」(柴田明徳著)
 ・「建築振動理論 第2章」(大崎順彦著)
    複素固有値  λ = ?ξ ± iζ
    減衰固有円振動数 ωd = ζ

前者が、複素固有値の絶対値を求めているのに対して、後者は、減衰を考慮
した固有振動数(「減衰固有円振動数ωd」という呼び方)を求めています。

一般に減衰円振動数ωdは、無減衰の固有振動数ωに対して長周期化する傾
向にありますが、ダッシュポットとバネが直列につながる(マックスウェル
要素のような)状態では、直列バネが影響して逆に周期は短くなることがあ
ります。また、免震建物のように、免震層の剛性が非常に小さい場合には過
減衰(100%以上の減衰)になってしまい、うまく複素固有値が求まらない場
合もあります。

制振・免震建物の設計の際には、上記を考慮してご活用いただき、もし得ら
れた複素固有値解析結果に妥当性があるかどうか、疑問を持たれた場合には
ぜひご相談ください。


[ 3 ]???????????????????????????????
Bird-21 & RESP 体験セミナー(1/18)のお知らせ

Bird-21 による短時間の構造概算設計だけでなく、RESPによる振動解析
までを体験していただくコース(無料)です。商品の購入検討や、購入後の
トレーニングにご活用くだい。
従来からのBird-21の特徴を盛り込んだ内容(素早い1次設計、数量検討、
構造図表現、躯体パース図作成、保有水平耐力の算定)に加え、便利な新機
能や日常的な使用方法などを紹介します。

 2007/1/18(木曜) 13:30?17:00 弊社新館トレーニング室(東京)
          ※希望者には、Bird-21お試し版(保有耐力付)進呈

 詳しくは、下記URLを参照してください。
    http://www4.kke.co.jp/resp/topics/topics_all/003.html


[ 4 ]???????????????????????????????
年末・年始の休業について

構造計画研究所 耐震技術部部 RESP&Bird-21担当窓口は、下記の期間を休業
させていただきます。なお、期間中に頂きました、FAX・Mail は、休み明け
の対応とさせていただきます。恐れ入りますが、よろしくお願いいたします。

 ・年末:2006年12月23日(土曜祝日)から休業
 ・年始:2007年 1月 4日(木曜)  まで休業


[ 5 ]???????????????????????????????
あとがき(RESP&Bird-21担当者近況)

◆先々月の話になりますが、中国・杭州で開催された「Structure Control&
Monitaring Symposium」に参加しました。杭州といえば西湖(らしい)です
が、中国の民話や物語に詳しくないと中々堪能できない街であることは認識
できました。魚料理と東坡肉(トウポーロウ)はお勧めです(「楼外楼」が
有名)。移動はタクシー(初乗り10元:約150円)が主ですが、道のど
真ん中でタクシーが故障して車から降ろされたことが二度ありました。そん
なところに異国情緒を感じた旅でした。ちなみに上海まで(距離200km)
の鉄道にも乗りましたが、2等(一応指定席)で33元(約500円)でし
た。日本だと500円で何Kmぐらい移動できるのでしょうか?(A)
◆今年の秋は暖かく、会社の前の青梅街道の銀杏もようやく紅葉はじめまし
た。我が家の庭も落ち葉がめっきり多くなった今日この頃です。10年以上
前には、落ち葉焚きをし、焼き芋を作ったりしましたが、近頃は、近所との
関係等で焚き火も出来ず、落ち葉をゴミとして処理するようになりました。
焚き火は好きなので残念です。今年は、天候不順で例年の半分程度しか生り
ませんでした蜜柑を取って、今年の庭仕事が終了です。来年の春まで冬篭り
に入ります。(S)


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RESP&Bird-21 ニュース
              発信:株式会社 構造計画研究所 耐震技術部
                  〒164-0011 東京都中野区中央4-5-3
      mail:連絡先  TEL:03-5342-1138  FAX:03-5342-1238
                     http://www.kke.co.jp/resp/
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[ 弊社個人情報保護指針 ]??????????????????????
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