RESP-F3 結果の見方関連
FAQ一覧
- 「WEIGHT」コマンドで入力した節点荷重や、集計された地震力はどこの表示されるのですか?
- 仕口パネルのせん断ひずみは、どこに出力されるのですか?
- 回転に関する刺激係数が、結果リストに出力されないのはなぜですか?
- 部材の材端回転角は、弾性変形が含まれた値なのですか?
- リストに出力される柱の断面積が、精算値に比べて微妙に小さくなっているのはなぜですか?
- 応力図を見ると、節点周りのモーメントが釣り合っていないように思えますが、なぜですか?
- 壁付梁の応力がかなり大きくなりますが、なぜですか?
- RC梁柱壁に対して、建て方用の小断面鉄骨を入れたことでSRC部材となりましたが、2割以上耐力低下してしまうのはなぜですか?
- 塑性率図において、梁に関しては全て数値が表示されているのに対して、数値が表示されない柱があるのはなぜですか?
- 引張柱の曲げ塑性率が99のような値になるのは、なぜですか?
- 弱軸・ねじれ剛性を考慮した際の、部材の剛性・応力はどこに出力されるのですか?
- 結果リストの偏心率の表示項目の各項はどのような意味なのですか?
- 図化出力のMx-My曲線は、どの軸力に対応する曲線ですか?
- 加力方向と直交する方向の層間変位が、かなり乱れてしまうのは、なぜですか?
- 「WEIGHT」コマンドで入力した節点荷重や、集計された地震力はどこの表示されるのですか?
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「STATIC ANALYSIS CONTROL」の「DISTRIBUTION OF HORIZONTAL FORCE」の欄に、各グループ毎に、各階地震重量、ΣWi、入力せん断力係数、外力、せん断力が表示されます。
- 仕口パネルのせん断ひずみは、どこに出力されるのですか?
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仕口パネルが考慮(CONNECTコマンド、PANELサブコマンド)されていれば、節点変位「IMMEDIATE NODAL DISPLACEMENT」の欄に出力されます。
- 回転に関する刺激係数が、結果リストに出力されないのはなぜですか?
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固有値解析の結果として、X・Y方向の刺激係数を出力していますが、回転方向に関しては出力していません。
これは、地震力の入力が、X・Y方向にはあり得ますが、回転方向には無く、無意味と考えられるためです。
しかし、計算自体は行っており、結果ファイル(.rl2)に出力しますので直接参照することは可能です。
- リストに出力される柱の断面積が、精算値に比べて微妙に小さくなっているのはなぜですか?
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これは軸断面積に補正係数が掛かった値を表示している為です。
仕口にせん断パネルを設定する(CONNECTコマンド、PANELサブコマンド)場合には、柱の可とう長さが短くなり、結果として節点間の鉛直剛性が増加してしまいます。
仕口パネルが指定されても、鉛直剛性が変化しないようにするための補正係数をかけた断面積を表示しています。
- 応力図を見ると、節点周りのモーメントが釣り合っていないように思えますが、なぜですか。
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理由は3つあります。
一つ目は、表示応力に初期応力を含めた(METHODコマンド、INサブコマンド参照)場合、入力された初期応力が釣り合っていないことが考えられます。
二つ目は、応力算定位置が節点でないことが考えられます。RESP-F3では、危険断面位置(ヒンジが発生するであろう応力評価位置)の応力に着目している為、応力図表示においても危険断面位置応力を採用しています。多くの場合、危険断面位置は節点位置ではない為、一見釣り合っていないように見えることになります。
三つ目は、直交梁のねじれ剛性によるモーメント分担です。弱軸・ねじれモーメントは応力図に現れないので注意してください。
- 壁付梁の応力がかなり大きくなりますが、なぜですか?
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壁付の梁は、連続する梁に境界梁の効果を与えるために、曲げ剛性が自動的に1000倍されます。このため、壁付き梁には比較的大きな曲げ応力が発生することになります。
設計的には、この過大な梁応力は無意味ですので、壁全体で受け持てば良いという程度の認識でかまわないと考えられます。
- RC梁柱壁に対して、建て方用の小断面鉄骨を入れたことでSRC部材となりましたが、2割以上耐力低下してしまうのはなぜですか?
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SRC規準式がRCに比べて、より安全側に評価する為です。このため、RC部材に微小断面の鉄骨を入れてSRC部材にすると、規準式で求まる耐力が低下してしまいます。
- 塑性率図において、梁に関しては全て数値が表示されているのに対して、数値が表示されない柱があるのはなぜですか?
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M-Nインタラクションを考慮する柱では、実際に降伏するまでは降伏時の変形が算出できないため、降伏していない柱については数値を表示していません。
- 引張柱の曲げ塑性率が99のような値になるのは、なぜですか?
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塑性率の定義として、「初めて降伏した時の変位・変形角を基準とする」としています。
引張柱は、純引張状態(曲げが小さい状態)で最初の降伏が起きる場合が多く、塑性率の分母値として小さな値が採用され、過大な塑性率になるためです。