高潮解析

過去の伊勢湾台風や室戸台風により発生した高潮では、大きな被害が発生しました。その後、防潮堤などの対策が進み近年では高潮による大きな被害はあまり発生していませんが、2018年9月の台風21号では関西空港で浸水被害が発生するなど、引き続き高潮への注意が必要です。地球温暖化の影響などにより台風の強大化も懸念されており、高潮被害を想定した事前対策やハザードマップの作成が望まれています。

構造計画研究所では、従来から蓄積してきた流体問題の解析技術をもとに、数値シミュレーションによる高潮解析コンサルティングサービスを提供します。豊富なコンサルティング実績を誇る解析スタッフが問題解決を強力にサポートします。

ご利用例

  • 都市の防災計画の策定支援
  • 高潮被害予測
  • ハザードマップの作成
  • 企業の事業継続計画(BCP)策定のためのリスク評価
  • 地域住民の避難計画の策定支援

解析例

2018年台風21号による高潮の再現解析

高潮解析を実施する際には、台風モデルを用いて台風に起因する気圧と風速分布を仮定します。以下に気圧分布と風速分布の計算例を示します。台風の進行方向右側で大きな風速が発生する事が分かります。

気圧分布例

気圧分布例

風速分布例

風速分布例

高潮解析では、気圧変化による海面上昇効果と風による吹き寄せ効果を考慮して対象地域の潮位上昇を計算します。以下に、台風の移動に伴う海面の水位変化の様子を示します。

9月4日 9時の水位分布

9月4日 9時の水位分布

9月4日 12時の水位分布

9月4日 12時の水位分布

風による海水への摩擦効果は水深が浅くなるほど影響が大きくなります。以下に、大阪湾周辺の水位分布の変化を示します。海水が吹き寄せられ、湾奥で大きな水位上昇が発生する様子が分かります。

9月4日 12時の水位分布:大阪湾周辺

9月4日 12時の水位分布:大阪湾周辺

9月4日 15時の水位分布:大阪湾周辺

9月4日 15時の水位分布:大阪湾周辺

さらに計算格子を精密化し、高潮の陸上遡上を計算する事により市街地での浸水状況を検討する事が可能です。

高潮浸水図作成例

高潮浸水図作成例

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