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建築物・工作物における長周期地震動対策

建築物・工作物における長周期地震動対策

なぜ「長周期地震動」の対策が必要なのか?

「超高層建築物等における長周期地震動への対策試案について」が公開される

平成22年12月21日付で、国土交通省 住宅局建築指導課から「超高層建築物等における長周期地震動への対策試案について」が公開されました。以前から懸案事項となっていた長周期地震動に対する具体的な議論も活発になっており、マスコミ各社からも報道されております。

『ゆっくり揺れ』対策、超高層に義務付け』

「長周期地震動に対応するため、国土交通省は新たに建てる高さ60メートル以上の超高層ビルやマンションに、長周期の揺れも考慮した耐震強度を義務付ける方針を固めた。すでに完成した超高層ビルにも、揺れに耐えられるか点検し、必要なら補強工事するよう求める。早ければ新年度前半からの義務化を目指す。」

朝日新聞(平成23年1月11日朝刊第1面)より

構造計画研究所の取り組み

長周期地震動対策には次のようなポイントがあり、過去に例をみないほど広範囲に影響をおよぼす制度となる可能性があります。

  • 建設地における揺れの違いを考慮すること
  • 既存の古い建物にも波及すること
  • 対策が義務化される予定であること

弊社では、さまざまな解析技術とノウハウを総合的に活用したコンサルティングサービス「建築物・工作物における長周期地震動対策」をご提供します。

検討方法の概要

簡易検討によるスクリーニング

国土交通省の試案で示されている方法を基本にして、建物を3つに分類、敷地区域を2つに分類し、それぞれの組み合わせに適合する検討方法を採用します。今後建設される建物、新しい設計が採用された既存の建物については比較的簡単な検討で済み、古い設計については長周期地震動のスペクトルを推定する必要があります。

国土交通省の試案に示される区域分類図(関東)の例

国土交通省の試案に示される区域分類図(関東)の例

採用する検討方法の一覧

地図の
区域分類
今後建設される建物 既存の建物
新しい設計 古い設計
着色区域 国交省試案の長周期地震動スペクトルを設計用入力地震動に反映して対応。 家具の転倒の検討が必要。 国交省試案の長周期地震動スペクトルと、設計用地震動スペクトル(告示スペクトル)を比較する。 国交省試案に示される長周期地震動スペクトルと、当時の設計に採用された設計用スペクトルを比較する。 NGとなる可能性あり。
白い区域 国交省試案の建設地における長周期地震動スペクトルを作成し、設計用入力地震動に反映して対応。 家具の転倒の検討が必要。 国交省試案の建設地における長周期地震動スペクトルを作成し、設計用地震動スペクトル(告示スペクトル)を比較する。 国交省試案の建設地における長周期地震動スペクトルを作成し、設計用スペクトルを比較する。NGとなる可能性あり。

検討方法のご紹介

超高層建物・免震建物の時刻歴応答解析による検討

長周期地震動スペクトルと設計用スペクトルの比較による簡易検討によりNGとなった場合には、二次検討として詳細な時刻歴応答解析が求められます。弊社では、超高層建築・免震建築などの時刻歴応答解析で多くの利用実績を誇るRESPシリーズを活用した精度の高い推定を実施します。

RESP-Dの操作画面

RESP-Dの操作画面

RESP-Dによるアニメーション表示

RESP-Dによるアニメーション表示

入力地震動の推定

都市部に集中する高層建物は長周期地震動の影響を受けると考えられているため、被害程度の把握には精度の高い入力地震動の推定が求められます。弊社では、震源・伝播経路・表層地盤の各特性を適切にモデル化し、理論的方法による高精度な入力地震動を推定できます。また、半経験的手法(*1)で得られる短周期地震動とのハイブリッド合成(*2)による広帯域地震動も推定できます。

(*1)半経験的手法:例えば、統計的グリーン関数法や経験的グリーン関数法
(*2)ハイブリッド合成法:

関東地震と関東平野をモデル化したシミュレーションの実施例 関東地震と関東平野をモデル化したシミュレーションの実施例 関東地震と関東平野をモデル化したシミュレーションの実施例

関東地震と関東平野をモデル化したシミュレーションの実施例

ハイブリッド合成法のイメージ

ハイブリッド合成法のイメージ


屋内被害軽減策の検討

  • 手法:家具等の三次元挙動シミュレーション

長周期地震動に対しては、家具等の転倒や移動による屋内の大きな被害が懸念されています。新しい試案では、家具等の転倒防止に対する設計上の措置に関する説明も求められます。弊社では、家具等の三次元挙動シミュレーションによる被害状況の詳細評価、屋内被害を最小限にとどめる効果的な対策をご提案します。

屋内の健全性とは

屋内の健全性とは


家具の地震時挙動シミュレーション(動画)



オフィス内の挙動シミュレーションの例
(本成果は、東京工業大学翠川研究室との共同研究によるものです)

関係リンク

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