Crystal Ball
感度分析

結果に影響が大きいのは何でしょうか
次のステップを示す大切な分析です

感度分析の概要

複数の要因により結果が算出される場合、その結果に対して各要因の影響度合(最も影響する要因や、 結果にはあまり影響を与えない要因など)を定量的に算定する方法を感度分析といいます。 言い換えると、ある要因の値が変動した場合に結果にどれくらい影響したかを示す指標であり、 トルネードグラフやスパイダーグラフなどで見える化されるケースも多く見られます。

 感度分析を用いることで事業収益への影響度の高い要因を定量的に把握するなど、事業性評価やプロジェクトマネジメントに広く活用されております。また、製造分野、資源エネルギー分野、研究開発分野などでも多く採用されております。

 例えば、工業製品で品質向上では製造ライン改善計画の調査分析にも感度分析を利用することで、 品質に最も影響を及ぼす工程を特定し、改善策の優先的な実施判断などを把握することが可能となります。

通常の感度分析では、1つの要因が変動したときの結果の変動幅を見て各要因の影響度を評価していきます。1つずつの要因と結果の関係性を並べて比較する必要があり、時間とコストがかかります。分析は非常に強力ですが、手軽には実施できません。

また、この方法を取る場合には1つの要因「のみ」が変化するケースを比較していきます。他の要因がどのように変動するかについては一旦置いておくことになるため、結果への影響を過少・過大に見積もってしまうケースもあります。

そこで、変動する各要因を「リスク」として扱い、 リスクの感度分析を行う方法が従来実施されてきました。モンテカルロ・シミュレーションを活用してリスク分析を行うことで、簡易に、かつ多数の要因を同時に考慮した上での感度分析が実施可能となります。

  • 通常の感度分析:1つの要因が変動したときの結果の変動幅を見て各要因の影響度を評価する
  • リスクの感度分析:多数の要因の変動を総合的に見て結果への影響度を評価する

各要因がどの程度の幅で変動するかを確率分布で定義しモンテカルロ・シミュレーションを実施することで、 結果がどれくらいの確率でどのような数値になるかを把握し、それらの結果に対する影響度を算出することが可能となります。

モンテカルロシミュレーションは、各要因の数値を確率分布に従った乱数により定義することで自動的に数千、数万回のシナリオを作成します。 シミュレーションが完了すると、要因の数値と結果の数値にランク付(順位の設定)を行い、ランク付された数値の値を用いて 各要因と結果の相関係数より影響度を算出します。(順位相関による感度分析手法)

<説明①>2024年 売上の最小値3, 最尤値10, 最大値20 の三角分布として設定する。

<説明②>定義した確率分布に従い乱数を発生させ、10,000シナリオのNPVのヒストグラムを作成。これにより、NPVが0以上になる確率は全体の70%の確率で生じ、NPVの平均値が147となる。

<説明③>各要因の変動リスクを考慮した場合のNPVに対する感度分析を順位相関により算出する。

感度分析に「リスク」という考え方を付加することで、より定量的かつ確率的な分析が可能となり説明性が向上します。 特に事業評価や経営分析などでは不確実な要因が多いため、モンテカルロ・シミュレーションと感度分析の組合せが広く採用されております。

 また、定期開催のセミナーでは「リスク」というキーワードの解説にはじまり、モンテカルロシミュレーションを弊社スタッフ指導の元で体験いただくことも可能です。 もちろん、感度分析を実施して上記でご説明したような要因と結果の関係を明らかににするところまで実施・解説させていただいております。是非、参加をご検討ください。

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